2007年度 天理大学雅楽部定期演奏会
「 想思千六年・源氏物語Z 」
〜 藤裏葉の巻より 〜
伎楽 仁王
管絃 黄鐘調 拾翠楽
西王楽破
謡物 催馬楽 葦 垣
舞楽 高麗壱越調 八仙
壱越調 蘭陵王
今年は藤裏葉の巻をテーマとして取り上げた。
この「藤裏葉」の巻では、内大臣が源氏の息子である夕霧と和解しようと、藤の花の宴に招待する場面が描かれている。
宴に招かれた夕霧は、父の光源氏によって見立てられた衣装をまとい、宴に臨んだ。
内大臣は、大がかりではないが、確かな技をもつ楽人を召し、共に演奏と舞によって宴を楽しんだのである。
また、この宴は夕霧と雲居雁との縁談をすすめるためのものだった。
物語には、曲名こそ記されていないが、「拾翠楽」が奏されてもおかしくない。
「拾翠」とは、貴族が春の郊外に出て花を摘むという意味である。
美しく咲いている私の娘を早く摘み取ってほしい、という内大臣の密かな願いが込められているとみたのである。
催馬楽の「葦垣」は、宴が酣になったところで、恋焦がれながらも長い間結ばれる機会のなかった夕霧をからかって歌われた。
声の良さで評判の弁の少将がうたい始め、内大臣もこれに合わせている。
今回、廃絶曲として久しく歌われなかった「葦垣」の復元を試みた。
この巻は、随所に紅葉の賀の再現を想定される場面が描かれている。
紅葉の賀において光源氏と頭中将によって舞われた「青海波」に対し、ここでは「蘭陵王」の二人舞として表現してみた。
千年前の藤の花の宴の情景を思い浮かべながら鑑賞していただけたら幸いである。
ーーー パンフレットのテーマより抜粋 ーーー
*画面をクリックしたら、拡大画像が出ます。その画面の右側をクリックしていただけば、次の画像に変わります。左をクリックしていただけば前の画像に変わります